COLUMN vol.17

2023.12.20 UP

クリスマスの香り

ベッドルーム

いよいよ12月。クリスマスツリーやイルミネーションが街中を華やかに彩っていますね。 今回のテーマは「クリスマスの香り」。クリスマスをイメージする香りや、その歴史についてご紹介します。

1.
クリスマスをイメージする香り
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甘い柑橘の香り
-
スパイスの香り
2.
聖なる香り「乳香」「没薬」

1.クリスマスをイメージする香り

ー 甘い柑橘の香り

リラックス

ドライフルーツやナッツがたっぷりと入ったシュトーレンや、人形の形をしたジンジャークッキーなど、この時期ならではの食べものの香りは、まさにクリスマスを連想させる香りといえます。
クリスマスのスイーツ作りには、オレンジやマンダリンなど、甘くて温かい印象の柑橘系の香りがおすすめです。
クリスマスを代表するお菓子シュトーレンやパネトーネの中にもオレンジピールが入っていたり、ツリーのオーナメントにもドライオレンジなどが用いられています。

ー スパイスの香り

クッキー

他にもクリスマスに欠かすことのできない香りといえば「スパイス」です。 先ほどあげたジンジャークッキーには、ジンジャーやシナモン、クローブなどを混ぜて焼いています。古くから香りの強いスパイスは魔除けの意味があるといわれていたそう。

ラベンダー

16世紀ごろの中世ヨーロッパでは、柑橘とスパイスを用いた「クリスマスポマンダー」という香りの魔除け(お守り)も誕生しました。 劇作家シェイクスピアが活躍した時期でもあったため、劇中にも登場しています。 日本ではあまり馴染みがないクリスマスポマンダーですが、ヨーロッパでは今でも絵本や絵画の中でもよく見られるクリスマスの風物詩です。

ワイン

クリスマスといえば「グリューワイン」も有名です。
グリューワインはドイツ発祥のホットワイン。古代ローマの兵士たちが体を温めるために飲み始めたのが始まりとされています。
今でもその作り方はほとんど変わっておらず、鍋に入れた赤ワインに、柑橘類や砂糖、シナモン、クローブ、スターアニスなどのスパイスで風味をつけていきます。

本場ドイツのクリスマスマーケットでは、店舗ごとにデザインの異なるカップで提供されるため、お気に入りを見つけるのも楽しみのひとつ。
注文時にカップ代を支払い、飲み終わった後に返却するとデポジットとして返金されるという仕組み。もちろん気に入ったらそのまま持ち帰りもOKです。

日本でも各地でクリスマスマーケットが開催されるようになったので、訪れた際にはぜひグリューワインを見つけてみてくださいね。

2.聖なる香り「乳香」「没薬」

シナモン

クリスマスはキリスト教にとって1年で最も大切な日。そんなクリスマスに古くから馴染みのある「乳香(にゅうこう)」と「没薬(もつやく)」についてご紹介します。

イエス・キリストが誕生した時、東方の三博士と呼ばれる占星術の学者たちがお祝いに駆けつけたというエピソードは有名ですが、その時に贈られたのが「乳香」「没薬」「黄金」でした。

「没薬」と「乳香」は、どちらも樹脂から抽出される香料ですが、それぞれの香りの印象や働きはまったく異なります。
当時、乳香と没薬は黄金と同等の価値があるものだったとされています。

「乳香」は祈りの象徴。イエスが神から命を授かったこと、そしてイエス自身が神であることを表しています。
「没薬」は死の象徴。イエスが世界の罪を負い「神の子」として死ぬためにこの世に生まれ、そしてやがて復活することを表すものとされています。

シナモン

アロマの世界では「乳香」はフランキンセンス、「没薬」はミルラという名称で扱われています。
クリアでウッディーなフランキンセンス、ムスクのような濃厚なミルラは、どちらもシナモンとの相性が◎。シナモンスティックにそれぞれの精油を1〜2滴ずつ垂らすと、香りが調和して、スパイシーで温もりある雰囲気が楽し めます。束にしてクリスマスツリーやリースの飾りとして、お部屋に香りを広げるのもおすすめです。

クリスマスにまつわる香りは、どれもわたしたちの心をほっと温めてくれるようなものばかり。温かみのあるやさしい香りを取り入れて、素敵なクリスマスをお過ごしください。