COLUMN vol.19
2024.02.20 UP
花粉症対策に!おすすめアロマと簡単活用方法
目の痒みや鼻の不快感など、毎年多くの人が悩まされている「花粉症」。花粉症には飲み薬やマスク、目薬などさまざまな対策方法がありますが、今回は「アロマ」を活用した対策をご紹介。鼻づまりに効果的な香りって?具体的にどう使うの?
一緒に詳しく見ていきましょう!
- 1.
- 基本的な花粉症対策を知る
- 2.
- 花粉症におすすめのアロマ3選
- -
- 鼻水・鼻づまりに「ユーカリ」
- -
- すっきりした気分になる「ペパーミント」
- -
- 鼻の不快感やリフレッシュに「ティートリー」
- -
- 精油を選ぶポイント
- 3.
- 使用方法 ① マスクや寝具におすすめの「アロマスプレー」
- 4.
- 使用方法 ② お部屋に香りを広げる「アロマディフューザー」
1.基本的な花粉症対策を知る
「目の痒みや鼻水など、不快な症状が続く花粉症。鼻水が止まらなくて頭がぼーっとしたり、薬を飲むと眠くなってしまったり……日常生活に支障が出るほど、重い症状の人も少なくありません。
しかし、「花粉シーズンは毎年来るからしょうがない」と、諦めてしまうのはもったいない!
花粉症と上手に付き合っていくためには、まず「正しい知識」を身につけることが大切です。
改めて、基本的な花粉症対策を見ていきましょう。
① 花粉をできるだけ体内・室内に入れない
花粉症とは、スギなどの植物の花粉が原因のアレルギー症状で、「季節性アレルギー性鼻炎」とも呼ばれています。
そのため、花粉症対策には、花粉をできるだけ体内に入れない工夫が必要です。花粉が飛散する季節はなるべく外出を避けたり、外出する際にはマスクやメガネなどで顔まわりを守りましょう。
衣服は花粉が付着しにくい、表面がサラサラとした素材が◯。帰宅したら衣服を外ではたくなどして、花粉を室内に持ち込まないようにしましょう。
② 薬の服用は症状が現れる前から
花粉症の症状がひどくなってから薬を服用しても、十分な効果が期待できません。
薬の服用は、花粉が飛び始める頃、または少しでも症状を感じはじめたら服用するようにしましょう。ニュースなどでしっかりと花粉情報をチェックしておくと良いでしょう。
③ 市販の点鼻薬は成分に注意
市販の点鼻薬を使う場合、血管収縮剤が入っているタイプには注意が必要です。即効性はありますが、使いすぎると鼻の粘膜が腫れて、鼻づまりの症状がひどくなることがあります。ドラッグストアなどで購入する際には、この血管収縮剤が入っているかを薬剤師に確認すると良いでしょう。
医師の処方による薬であれば、安心して使うことができます。
2.花粉症におすすめのアロマ3選
基本的な花粉対策をしていても、目や鼻の不快な症状を完全に無くすことは難しく、シーズン中はこの不快感と付き合わなければならないため、気持ちも滅入ってしまいますよね。
そこで取り入れたいものが「アロマ」。
植物から抽出された精油(エッセンシャルオイル)には、それぞれの植物が持つ特有の香りがあり、私たちの心や体の疲れを癒したり、健やかな生活のために役立ってくれます。
ここではつらい花粉症を和らげてくれる香りをご紹介。毎日のケアに取り入れやすい使用方法も見ていきましょう。
- 鼻水・鼻づまりに「ユーカリ」
ユーカリの精油は、主に3種類(グロブルス、ラディアータ、シトリオドラ)あります。
主な成分である1,8-シネオール(別名:ユーカリプトール)は、すっきりとしたシャープな香りで、鼻水・鼻づまりを改善してくれる効果が期待できます。また、殺菌効果や抗炎症作用をはじめ、様々な作用が期待できます。
種類別に特徴を見ていきましょう。
ユーカリ・グロブルス
成分の80%をシネオールが占めているため、花粉症に効果があると言われています。鼻に抜けるような爽快感のある香りが特徴です。
ユーカリ・ラディアータ
やや穏やかで、マイルドな清涼感のある香りです。他の種類より刺激が少ないため、マスク用のアロマスプレーなどの使用におすすめです。
ユーカリ・シトリオドラ
別名「レモンユーカリ」とも呼ばれていて、レモンのような酸味と甘さを感じる香りが特徴です。虫除けの作用があり、リラックスしたいときにもおすすめの精油です。
[ ユーカリ精油の注意点 ]
妊娠初期の方、乳幼児は使用を避けてください。また、皮膚刺激が強いため、肌の弱い方は注意してください。ユーカリ・グロブルスは特に刺激が強いため、妊娠中、てんかん、高血圧の方は使用は禁忌とされています。
- すっきりした気分になる「ペパーミント」
すっきりとした清涼感のある香りが特徴のペパーミント。l - メントールという成分を含み、食品、医薬品、化粧品などさまざまな用途に使われています。
ペパーミント精油は、咳、気管支炎、呼吸器の感染症などの緩和に効果が期待できます。ストレスや神経疲労を和らげ、眠気を抑えてくれる作用もあります。
清涼感が強く、リフレッシュ効果もあるため、鼻がむずむずしてすっきりしないときや、集中したいときにおすすめの香りです。
[ ペパーミント精油の注意点 ]
妊娠中・授乳中の方、幼児は使用を避けてください。また、皮膚刺激があるため、肌の弱い方は注意しましょう。
- 鼻の不快感やリフレッシュに「ティートリー」
ティートリーは、シャープで爽快な香りが特徴です。オーストラリアの先住民族であるアボリジニが、お茶として飲んでいたことからティートリー(お茶の木)と呼ばれるようになったと言われています。
抗ウイルス作用、抗菌、抗炎症、強壮、免疫調整作用などに優れていて、花粉症や風邪対策におすすめの精油です。すっきりとした香りで、鼻の不快感やリフレッシュにも効果が期待できます。
口腔内のケアや水虫対策、傷や感染症の救急薬、消毒薬など、幅広い用途に使うことができます。
[ ティートリー精油の注意点 ]
ティートリー精油の多くがオーストラリア産ですが、生育した地域によって精油の成分に差が出たり、酸化によって皮膚刺激が強くなることがあります。
- 精油を選ぶポイント
精油はアロマ関係のお店や雑貨店など、さまざまなお店で取り扱われています。ネット販売でも気軽に買うことができますが、購入する際は以下の2点に気をつけましょう。
① 精油もしくはエッセンシャルオイルと記載されているものを選ぶ。
(アロマオイルと呼ばれるものは、合成香料を使用していることがあります)
② 精油は、精油名、学名、原産地、抽出方法などが記載されているものを選ぶ。
香りの持つ作用から精油を選ぶことも大切ですが、苦手な香りを我慢して使うことはかえって逆効果。可能であれば、ぜひ実際に香りを試して、自分が「心地よい」と感じる香りを選んでくださいね。
※精油は薬ではありません。使用に際しては取扱方法や注意事項をよく読み、正しくお使いください。
※妊娠中や持病のある方は、医師に相談の上お使いください。
使用方法 ① マスクや寝具におすすめ「アロマスプレー」
好みの香りが決まったら、実際に使ってみましょう。
アロマスプレーは市販品もありますが、好きな香り(精油)を使って簡単に作ることができます。ご紹介した3種の香りは全てご使用になれます。
< 用意するもの >
精油 3〜5滴、無水エタノール 5mL、精製水 45mL、スプレー容器(50mLが入る大きさ)
< 作り方 >
① スプレー容器に無水エタノールを入れ、そこに精油を加えて、蓋をしてよく混ぜる。
② ①に精製水を加えて、さらによく混ぜたら完成。
無水エタノールや精製水はドラッグストアなどで購入できます。
完成したら、作成日などを記入したラベルを貼っておき、2週間を目安にしてなるべく早く使い切るようにしてくださいね。
※皮膚刺激の強い精油の場合には少量から始めてください。
マスクに使う場合には、肌に触れないようマスクの外側にスプレーしてください。マスクの気になる匂い対策にもなり、すっきりとした気持ちになれますよ。枕やシーツなどの寝具にスプレーすれば、寝ている間も快適に過ごせます。
※精油によってはシミになりやすいものがあるので、布類に使う場合には、目立たない場所かティッシュなどで試してから使用するようにしてください。
使用方法 ② お部屋に香りを広げる「アロマディフューザー」
精油が使用できるアロマディフューザーなら、アロマスプレーよりも広範囲に香りを広げることができます。
(アロマディフューザーの詳しい選び方についてはこちら)
アロマディフューザーを持っていない人は、マグカップなどの耐熱容器に熱湯を入れ、そこに精油を数滴垂らすだけでもOK。(食用の器とは分けてください)
加湿器と併用、もしくは加湿機能付きのディフューザーであれば、鼻の粘膜のケアも同時にできるので、花粉シーズンに重宝しますよ。
いかがでしたか?
本格的な花粉シーズンはもうすぐそこ。お気に入りの香りを見つけたら、ぜひ活用してみてくださいね。
[ 参考 ]
「アロマテラピー検定公式テキスト1級・2級 2020年6月改訂版」公益社団法人 日本アロマ環境協会